ダメ。俺のそばにいて。
難波くんは、青ざめた私を見て何か察したのかまた声に出して笑う。
「あははっ、茉優ちゃんに俺が手当てされたかったとでも思ってるって?」
「…まあ、普通の男子ならそう思うでしょ…。」
「そうかな?俺、女の子なら誰に手当てされても嬉しーよ。腕引っ張られてくる保健室新鮮だったし。」
…なる、ほど。
さすがプレイボーイと言うべきか、さすが難波くんというべきか。
サラッと女好き発言してるのに逆に堂々としてるのがすごい。
「ねえ、名前は?茉優ちゃんとよく一緒にいるなーって思ってたけど、あんまり知らないんだよね。君のこと。」
「……有村、星玲奈。」
なんかここ数日でイケメン2人に名前を伝える私ってなんなんだろう。
ていうか一応同じクラスメイトだけど…。
相変わらず茉優の幼なじみとしか認識されていないのか。