生意気オオカミの虜
美世とカフェを出て大学へ。


凛からまたしてもラインがくる、何度も何度も何度もくる。



「 羽奈~ 高3男子に無視はよくないよ。絶対やめないし逆効果!しかも、相手は弟の方でしょ 」


ん~ そうなんだけど……

美世は気づいてないけど、リキッドファンデを太陽さんが付けてくれてキスマーク隠れてるもんね。

私より凛のが経験あるみたいでムカつくし。

凛につけられたのがムカつくの!

絶対、私の事からかってる。

私が好きとか…… 嘘だよ!



「 あー!もうっ 」

「 何っ やめていきなり 」



発狂しても仕方ない、深呼吸をしっかり2回したところで呼ばれた。



「 羽奈!」


頼……


「 出た、泉沢 頼。羽奈、私先行く 」

「 うん 」

「 羽奈、おはよ 」



はあ~………

なんでかため息出るわ。



「 なんだよ 」

「 別に~ で、何?」

「 ちょっと頼みがある 」



あ、そういえば噂の事聞いてみよう。



「 私も聞きたい事あるの、で頼みって?」

「 ああ… 俺の、彼女になってくれ 」



……は?



それはあまりに唐突な頼みでした。

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