太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜
デパートのフードコートで食事を済ませると、買い物をした。

予想通り、彼女は服とか帽子とか、色んなものをねだってきた。

「わぁ〜。カワイイ!ねぇ、可愛くない?」

何回目だろう。

彼女は夏らしい、白のワンピースを手に取った。

『このねぇ、リボンのところがいいの』なんて言ってくる。

「さすがにそろそろやめろよ。金無くなる」

今朝下ろした5万円も、おおかた使い切っていた。

「う〜ん。これが最後だから!お願い!」

両手を合わせて、上目遣いで頼んでくる彼女を見て、俺は結局押し切られてしまった。




会計を済ませて、デパートを出る。

俺の両手一杯の紙袋を見て、

「いっぱい買ったねぇ」

なんて、美緒は上機嫌だ。

これ全部、お前のなんだからな!




辺りを見渡すと、すっかり午後の空気に包まれていた。

時計は15時を指している。

「お茶にでもするか」

なんとなくの同意で、駅前の喫茶店に入った。
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