副社長と恋のような恋を
「忘れ物ない?」
「はい。今日はどこに行きましょうか?」
「行きたいところがあるんだよね」
副社長はそう言って、車を走らせた。
なんだかとても楽しそうな笑顔で、運転をしている副社長を眺めた。
副社長は案外サプライズ好きな気がする。デートの行き先を告げないことが多い。そして、行き先に着いたときの私の反応を楽しそうに見ている。私が喜んで笑うと副社長も嬉しそうな顔をしていた。
そういうときの副社長の顔が結構好きで、私は詳しく行き先を聞きたいと思わなくなっていた。
車はおしゃれな建物が立ち並ぶ通りを走っている。そして、白い外壁の建物へと入っていった。そこで違和感を覚えた。
「明人さん、ここって」
「結婚式場」
副社長は当たり前のように言った。
「なんで、結婚式場!」
「四割はarkのための仕事。六割は麻衣のドレス姿が見たいから」
「仕事の部分は理解できます。でも彼女にドレス着せたくて結婚式場に来る人間がどこにいるんですか!」
私が怒りながら言っているのに、副社長はまったく気にしていない。あ、自分のこと彼女って言った、と笑っていた。
駐車場に車を止めれば、ここの結婚式場のスタッフと思われる男性が小走りで近づいてきた。もう引き返すことはできないと思った。
「はい。今日はどこに行きましょうか?」
「行きたいところがあるんだよね」
副社長はそう言って、車を走らせた。
なんだかとても楽しそうな笑顔で、運転をしている副社長を眺めた。
副社長は案外サプライズ好きな気がする。デートの行き先を告げないことが多い。そして、行き先に着いたときの私の反応を楽しそうに見ている。私が喜んで笑うと副社長も嬉しそうな顔をしていた。
そういうときの副社長の顔が結構好きで、私は詳しく行き先を聞きたいと思わなくなっていた。
車はおしゃれな建物が立ち並ぶ通りを走っている。そして、白い外壁の建物へと入っていった。そこで違和感を覚えた。
「明人さん、ここって」
「結婚式場」
副社長は当たり前のように言った。
「なんで、結婚式場!」
「四割はarkのための仕事。六割は麻衣のドレス姿が見たいから」
「仕事の部分は理解できます。でも彼女にドレス着せたくて結婚式場に来る人間がどこにいるんですか!」
私が怒りながら言っているのに、副社長はまったく気にしていない。あ、自分のこと彼女って言った、と笑っていた。
駐車場に車を止めれば、ここの結婚式場のスタッフと思われる男性が小走りで近づいてきた。もう引き返すことはできないと思った。