副社長と恋のような恋を
「ちょっとごめん」と言って、副社長はカバンから、赤いラッピングに包まれたものを出した。
「これ、本当は麻衣の誕生日にプレゼントしようと思ってたものなんだ。季節外れのプレゼントになっちゃったけど」
差し出されたプレゼントを受け取った。ラッピングを解くと、中からはラベンダー色のマフラーが出てきた。マフラーは広がらないように、白いリボンで結ばれていた。その結び目に、なにか光るものがあった。それはどう見ても指輪だった。
「これ」
「うん、今すぐに結婚はしたくないだろうっていうのはわかっているから。ただ、あの日プロポーズをする予定だったんだ」
あの日、副社長が私の格好を見て困った顔をしたのは、そういうことだったのか。
「俺たちは都築麻衣とクロノスの副社長として出会って別れた。今度は酒井麻衣と川島明人として出会いたいんだ。今ここで」
「私もそうしたい」
私は副社長に会うと決めたとき、酒井麻衣の姿で会おうと決めていた。そして副社長ではなく、ただの川島明人と話がしたいと思っていた。
「これ、本当は麻衣の誕生日にプレゼントしようと思ってたものなんだ。季節外れのプレゼントになっちゃったけど」
差し出されたプレゼントを受け取った。ラッピングを解くと、中からはラベンダー色のマフラーが出てきた。マフラーは広がらないように、白いリボンで結ばれていた。その結び目に、なにか光るものがあった。それはどう見ても指輪だった。
「これ」
「うん、今すぐに結婚はしたくないだろうっていうのはわかっているから。ただ、あの日プロポーズをする予定だったんだ」
あの日、副社長が私の格好を見て困った顔をしたのは、そういうことだったのか。
「俺たちは都築麻衣とクロノスの副社長として出会って別れた。今度は酒井麻衣と川島明人として出会いたいんだ。今ここで」
「私もそうしたい」
私は副社長に会うと決めたとき、酒井麻衣の姿で会おうと決めていた。そして副社長ではなく、ただの川島明人と話がしたいと思っていた。