私の失恋の行き着く先は…No.6


「緑川くんから差し入れ。大阪出張行く前にお願いされたの」

「これを、緑川主任が…?」

「心配してたから、後で電話でもしといたら?じゃあ、子ども迎えに行くわ。お大事にしてね」

「はい。ありがとうございました」

貴子先輩はあっという間に去って行った。

ビニール袋をテーブルに置いて中身を出してみると、風邪薬にのど飴、栄養ドリンクにお茶、おにぎり、サンドイッチ、カップ麺、プリン、ヨーグルト、アイス、お菓子などなど、いろいろな物が入っていた。

「これ全部、緑川主任が…?」

とうとう我慢していた涙が溢れ出した。

ひとしきり泣いて、まずは貴子先輩にお礼のメールを送った。

それから緑川主任に電話を掛けた。

< 18 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop