絶対に守るから。
彼女が起きてから出ていけと言っても出ていかないからな。彼女が起きるまでにもっと強い魔力を保てるようにしてやる。そして彼女と同等以上の魔力を手に入れて、2人が俺のそばから離れないようにしてやる。
安心したようにありがとうと笑って眠りについた半人半獣が少しだけ羨ましかった。心から人を信じられなかった半人半獣が彼女のそばにいただけで今日出会ったばかりの俺に背中を向けて眠れるようになるなんて。今の状況を見たら彼女はどんな反応をするんだろうな。安心して笑うだけか、嬉しすぎて涙を流すのか。
今夜、ヘゥインは俺の夢の中に動ける姿で現れた。けれど、動いているのは魔力を使った疑似体で本物のヘゥインではない。でも、魔力が使えているという事は弱っている訳じゃないんだろう。
きっと、俺だから現れたのではないと思う。俺はヘゥインの手を握りながら頭をくっ付けるようにして眠った。ヘゥインの体に触れていれば誰の夢にも現れる事が出来たんだ。
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