絶対に守るから。
ヘゥインの楽しみを俺が奪ってしまわないように気を付けていなくちゃって。ヘゥイン本人が邪魔をするなと言った訳じゃないのに、勝手に依頼の時間だけが幸せなんだって思い込んでいた。でも、実際には俺が勝手に思い込んでいただけでヘゥインが本当にそう思っているのかまでは分からなかった。
ハウラムを責める権利はないのかもしれない。何も見ていなかったのは俺も同じだった。楽しそうだから良いとか、苦しそうにしているから悪いとか。命を代償にする事だって、いつも却下しているから嫌いなんだと思っていただけで彼女の口から嫌いだと聞いた訳じゃない。

「もう少し自由でいたい。城の外に行けなくても良い。舞踏会に出なきゃいけなくても良い。だから、せめて夫婦を考えなければならなくなるまでは自由にさせてほしい。知らない事を確かめようとすればいなくなったと皆、探し出す。・・・窮屈だ」
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