絶対に守るから。
叶わなかった時はどうするの。心配して警戒していなければいけなかったと知った時、姫様はもっと苦しむ事になるのよ。警戒していなかったせいで仲間の誰かが亡くなった、怪我をしたなんて言ったら尚更、姫様は傷付いてしまう。

「リオディナは怖い?」

「はい・・・、とても怖く思えます」

上目遣いの彼女が私の手を握りながら、顔を覗き込んでいた。
えぇ、確かに怖いわ。だって私の知らない所で何かが動いているのでしょう。気付いた時にはもう手遅れで彼女が目の前からいなくなっているかもしれないのでしょう。
私にとって彼女は大切な女の子。魔女であるからとか、途中から来た者だからとか。初めて就いた専属の相手だったからでもなく彼女だから大切で、大切だからこそ失うのが怖くて。
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