Deal×Love
「……言いました。でも私は貴方をーー「やっぱり旅行は止めよう」


え?


その言葉に驚いて私は顔を上げる。


「うちの両親はなんとかする。君は実家にでも帰って」


目すら見てもらえず、すぐに見えたのは背中で。

涙が目の奥から速攻這い上がってきて、すぐに視界は歪んで。


私……嫌われた……?


私は自分の部屋に駆け込んだ。

こんな泣いてるところを見せたら、もっと嫌われてしまうと思ったから。

私は鏡台の椅子に座ると突っ伏して声を押し殺して泣いていた。

こんな泣き声まで聞かせたら、もっと嫌われてしまうと思ったから。

泣いていたら遠くから扉の閉まる音が聞こえてきて、更に涙が止まらなくなった。
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