Deal×Love
「椿も海さんにご挨拶を」

自己紹介もしない私に苛立ったのか、声は上機嫌なトーンだが父がちゃんとやれと命令するように指示を出してきた。

よし、ここからは立ててきた作戦を実行していこう。


「本多椿《ほんだつばき》と申します」

私はその場に座ったまま、目線を下に向けたまま無表情で挨拶。

態度から拒否感と不快感を滲み出す作戦その一。

その後は目線を合わそうともせず俯き続ける、失礼な態度作戦その二。

フフ。じわりじわりと不穏な空気を感じるわ、左隣から。


そして全員が席に着くとお互いの話をすることになった。

作戦はまだまだ考えてあるわよ。
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