Deal×Love
そんな賑やかな様子で私達はディズニーランドに到着した。


「椿、中に入ったら私は洸の横をマークするから、椿は海さんとわざとはぐれて」

「え」

車を降りると私の耳元でまさかの提案を持ち掛けてきたアリサ。

「海さんと二人きりになりたいでしょ?」

なりたい。

「じゃ、ヨロシク「させるかよ」


私の肩にアリサがポンっと手を乗せたところに、後ろから聞こえた洸君の声。


「あら、聞いてた?」

振り返ったアリサがあっけらかんと言う。

「バッチリな」

細い目をアリサに向ける洸君。


「行くぞ、椿」

また二人の言い合いが始まるかと思ったら、洸君が急に私を見て、此方へと手を伸ばしてきて。
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