Deal×Love
「父が妹までお見合いさせようとしているの。だから今から実家に戻る」

「分かった」

私の深刻な様子を見ていたからか、即答してくれた。

私が歩き出すと洸君の足音が後ろからついてくる。
どうやら玄関まで送り届けてくれるらしい。


「椿、終わったらまた俺のところに来て」

玄関で下駄を履いて別れの言葉を言おうとしたら、洸君が私の目を見据えて言った。

ドクン、と心臓が変に跳ねて胸が苦しくなる。


さっきは、心が弱りきっていた。


「洸君、ごめんなさい……」

頭を深く下げた。


「俺、またフラれたの?」

頭上に聞こえた言葉に心苦しさが増す。
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