Deal×Love
何から何までアリサにお世話になりっぱなしで情けなくなる……。

そんなことを考えていると視界が自然と下へと向かっていった。

真下へと下りきったその時、視界に入ったテーブルに置いていた指の違和感に気付いた。

左手薬指の指輪のあった部分だけが、他の部分より少し白くなっている。

指輪を外しても、痕跡を残している左手の薬指。

目の奥が熱を持ち始めて、涙が出そうになって、私はグッと奥歯を噛んで耐えながら、左手の薬指が視界に入らないようにテーブルの下に手を隠した。


「海さんのマンションに届くように、明日家政婦に出してもらうよう頼んどく」

アリサが言った。

「自分で出しに行くから!」

私はアリサの提案に申し訳ない気持ちになって返す。

だってこれは私のことだから。

「辛いでしょ?それに郵便局に持ってくだけだし、気にしない。こういう時は親友を頼りなさい」

アリサに優しいトーンで言われて、私はハッとする。
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