2番目に君を、愛してる。
目玉焼きを綺麗に食べ終えた新藤さんは箸を置いた。
「美崎さんが泊まりに来た翌朝、新藤さんをお墓で見掛けたと青山先生に聞きました。いただいたパン屋の紙袋から名前を調べて、行ってみたんです。学校を途中で抜け出して」
怒られるよね。
新藤さんのテリトリーに土足で踏み込んではならない気がして黙っていたけれど、隠していたことには変わらない。
「…知ってるよ。君の後を尾行していたから」
「え?」
「君の携帯のGPSが動いたから、仕事を切り上げて俺も後を追ったんだ」
「…GPS?」
「その手の知り合いがいて、学校に行っている間、君に動きがあれば知らせてもらうようにしていた。俺の知らない間に波木秋さんと接触されたら困るから」
「……」
そこまでしていたなんて、知らない。
毎日携帯していた電話で私の行動が見られていたなんて。
「軽蔑した?」
軽蔑に近い感情が一瞬、渦巻いた。
知らない顔をして私の話を聞くこともできたはずだ。ポーカーフェイスを装ってくれれば、知らずに済んだ。それでも私に打ち明けてくれたのだ。
「隠されるよりは良いです」
「君には隠し事はしないって決めたから。GPSはもう作動させてない」
「それじゃぁ今度は私がそのGPSを使っても良いですか?新藤さんを監視しても?」
「構わないけど、なんのために?」
「浮気しないように…」
恐る恐る新藤さんの反応を伺うと、彼は吹き出した。まるで楽しい会話であるかのように笑った。
「君の気が済むのならGPSでもなんでも良いけど、さすがに浮気はしないよ。こんなに可愛い恋人がいるのに」
まだ笑っている新藤さんを見て、つられて声を上げて笑ってしまった。
新藤さんの行動を監視して縛り付けることなんて、できやしない。
私は新藤さんを信じて、これからもずっと一緒にいるんだ。