2番目に君を、愛してる。
彼の頰へのキス。
大胆すぎる行動が自分のものとは思えず、驚きつつ新藤さんの反応を待つ。
彼もまた不意打ちだったようで、しばらくじっと私の目を見て頰に触れていた。
「…ビックリした」
「大人になるまで待っていてくださいね」
「我慢できるかな?」
「そんなこと言って、本気でキスする気なんて少しもなかったでしょう?」
高校生と刑事。
私たちを隔てる壁は確かに存在するけれど、
その壁が解消されるその日まで、
高校生らしく青春して、
刑事として正義を貫き、
ーー私たちらしく在ればいい。
「さぁ、どうだろうね」
駐車場から車を出して新藤さんは笑った。
穏やかで優しくて、陽だまりのような温かい笑顔。
再び動き出した車に乗り、懐かしい通学路を辿る。
半年間、通学路を一緒に往復した。
あれほど贅沢な時間はもう二度と訪れないだろう。
それでも変化を恐れたり、過去にしがみつくことを止めにしよう。
未来に繋がる一歩を、彼と共に刻むのだ。
ーー新藤さん、
「1番目にあなたを、愛しています」
《完》