2番目に君を、愛してる。
授業中に眠気が襲ってくることはいつものことで、教師にバレないようにガムを噛んで紛らわせる。
高校3年生。
年明けに受験が待っている。
クラスは全員がライバルで、昼休みも騒ぐどころか参考書を片手にひとり昼食をとる生徒ばかりだ。
「おい、夏」
授業が終わったタイミングで担任の青山に名前を呼ばれ、仕方なく廊下に出る。彼が私になにを伝えたいかは容易に想像できた。
「三者面談の件なんだが、保護者の方の都合はどうだ?」
少し言いにくそうに青山先生は聞いてきた。
ジャスト30歳。若い先生ではあるがその実績は確かなもので信頼は厚い。
短髪に細い眉は教師というより、やんちゃな若者だ。生徒全員を名前で呼ぶところも教師としてはあまりよろしくない。
少しは真面目に見えるようにと伊達眼鏡をかけているユニークさも生徒から好かれている。
「やっと兄の仕事が落ち着くようで、今夜、もう一度話をしてみます」
「安心した。進路の話もあるし、重要な三者面談だからな」
「はい」
その重要な面談に、
両親を連れて来いとは言わない。
「どんな小さいことでも、俺に相談しろよ」
そう言って、大きな掌で私の頭をポンと叩いた。