2番目に君を、愛してる。

「怒ってる?」

注文したチョコレートパフェを黙々と食べる私に新藤さんは困ったように問う。


「怒ってませんよ?美人な女性に迫られても動じない新藤さんに感心しているだけです」


美崎さんだったら喜んで誘いに乗ってしまいそうだなと失礼なことを思う。


「女性に興味ないんだよね」


コーヒーを飲みながら新藤さんは微笑んだ。


「彼女にも興味ないってことですか?」


アイスクリームを食べながら聞く。まともに新藤さんの話を聞くには、私は子供過ぎて理解できない。同年代の、それこそクラスの男子が何を考えてるかすら分からないのに、年上の新藤さんの思いなど想像できるはずがない。


「…好きな人がいたんだ」


新藤さんは店内の家族連れに視線を向ける。


「その人は俺の告白を笑ってかわし、俺の兄と結ばれた」


「お兄さんと…」


「俺の初恋だし、今もその想いは変わらない」



ーー新藤の彼女は、新藤の1番になれないと分かって付き合ってるからね。


頭の奥で美崎さんの声が聞こえた。


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