2番目に君を、愛してる。
自分はコーヒーしか注文してないのに、他に食べたいものはないかと再びメニューを見せてくれた。
「さすがにもうお腹がいっぱいです。新藤さんはなにも食べなくて平気ですか?」
「それじゃぁそろそろ出ようか」
伝票を手にとって立ち上がった新藤さんの腕を掴む。
「ここは私が!」
「気持ちだけで十分だよ」
伝票に手を伸ばすも、さらりとかわされてしまった。
身長の高い彼に手を掲げられてしまえば、届かない。
「ここまでしてもらうと、心苦しいです」
新藤さんの手にはマグカップの入った紙袋が握られているが、あんな安物ではお礼にすらならない。
「なっちゃんが社会人になった初給料は、俺に食事をご馳走してよ」
「そんな先のこと…」
「約束ね」
レジに向かう新藤さんの背中を見送る。
新藤さんは未来の話をするけれど私たちが一緒にいる未来なんてあるの?
彼は刑事としての任務を全うしても私と関わりたいと思うのだろうか。
「今の男性、イケメンじゃなかった?」
「分かる分かる、すごいタイプ!」
「一緒にいるの妹?」
「制服だし彼女ではないでしょ」
隣りのテーブルの女性客が新藤さんのことをひそひそと話す。
私たちは兄妹に見えるのか、そっか…。
心なしかレジを打つ女性の目もハートになっているように見えた。