お見合いから始まる恋→結婚
玄関先まで尚登さんを3人で見送る。

「またいつでもいらっしゃい。」

お父さんは上機嫌で尚登さんにそう言葉を掛けた。

お母さんもニコニコとしている。

私は外へ尚登さんと一緒に出た。

車に乗った尚登さんはウインドウを下げる。

「陶子は何がダメなの?やっぱり俺とは結婚出来ない?」

尚登さんが不安そうに私を見た。

「違うよ、そうじゃないんだけど…。」

私自身もこの気持ちをうまく言葉に出来ない。

「ごめんね、まだ気持ちが追い付いていないみたいなの。」

私は顔の前で手を合わせる。

その理由を自分の中に問いかけながら。

すると尚登さんが手を差し伸べてきた。

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