イジワル御曹司様に今宵も愛でられています
ゴールデンウィークが終わり、月末の映画公開日を前に舞台挨拶のため全国を回る日々がはじまった。
今日は札幌、翌々日は東京、三日空けてまた仙台にUターンといった感じで細切れに予定が入り、何とも忙しない。
加えて、花材の豊富な春と秋は花展の開催がとても多い時期。
香月流でも、全国各地の支部主催の花展が多く開催される。
花展と言っても、十人ほどが作品を出品して公民館などで行われる小さなものから、デパートの催事場や展示場を貸切って行われるものまで規模は様々。
さすがにすべての花展を回るのは不可能だけど、智明さんは舞台挨拶の合間を縫い、せめて大都市で開催される花展には顔を出すつもりだと言う。
というのも、やはり家元が訪れるのと訪れないのでは、地方の会員の士気の高まり方が違うらしい。
フラワーアレンジメントなどの普及に伴い国内でのいけばなへの関心が薄れていく中、会員獲得はどの流派にとっても重要な課題。
香月流の伝統を絶やさないためにも、智明さんは自分にできることは何でもやると言う。