イジワル御曹司様に今宵も愛でられています

 たぶん羽根木さんとそう年齢は変わらないと思う。 

 見上げるほど背が高く、ラグビーかアメリカンフットボールの経験でもありそうなガッチリとした体格。

 ブランドもののスーツをびしっと着こなした黒髪短髪の硬派な印象のイケメンだ。


「私は葛城琉斗(かつらぎりゅうと)と申します。智明さまの秘書をしている者です」

「羽根木さんの秘書の方、ですか……」

 あんな電話の切り方をされたから、てっきり羽根木さんが来るものとばかり思っていた。

「申し訳ありません、智明さまは現在テレビ番組収録中のため、どうしても抜け出せなくて」

「そっ、そうですか」

 表情から考えていることがばれてしまったのだろう。いつの間にか期待していた自分が恥ずかしくて、耳がカッと熱くなる。

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