イジワル御曹司様に今宵も愛でられています
「圭吾さん、まだ起きないの? 結月も俺も圭吾さんが目を覚ますのずっと待ってるんだよ」
返事をしない父をしばらく見つめ、智明さんは細く息を吐き出した。
こうして見ていると、智明さんと父は、私の知らない所で長い時間を一緒に過ごして来たように思える。
そうまるで、私と同じ家族みたいに。
今なら、二人の間に何があったかを話してくれるかもしれない。
そう思った私は、意を決して智明さんに話しかけた。
「智明さん、教えていただけませんか。父との間に何があったのか」
迷っているのか、私を見る智明さんの瞳が揺れている。
ほんの少しの沈黙ののち、彼はゆっくりと口を開いた。
「話してなくてごめん。ずっと気になってたよね」
話が長くなるのかもしれない。智明さんは私の手を引くと、パイプ椅子に座らせた。