独占欲強めな社長と政略結婚したら、トキメキ多めで困ってます
携帯電話番号書いてあるけど、転送がかかっているのかよ、と肩を落とした。
それから俺は手段を選ばず、このような結婚を提案したのだが。
本当は夫婦のフリなんかじゃなく、本当の夫婦になりたい。順番通りにできなかったけれど、これから長い時間をかけて詩織と想いを通わせていきたいと思っている。
けれど、俺の好意がエスカレートしていて、最近暴走気味だ。
必死で堪えているつもりだが、抑えきれないときがある。
この前だって昔の恋愛話など聞こうとしてしまって、聞いたあとものすごく落ち込んでしまった。
過去にいいなと思った男がいただなんて……。
俺じゃない男を好きになっていたことにものすごく嫉妬した。
過去に嫉妬するなんて子どもじゃあるまいし、三十にもなろうとする大人のすることじゃない。
しかも聞いたのはこちらなのに、聞いてショックを受けているなんて情けない。
――全く相手にされていませんでした。
詩織はそう言っていたが、絶対にそんなことはないはずだ。
詩織に好意を持たれて、相手にしない男なんてこの世に存在するはずがない。そんな男がいたなら、俺が許さない。
でもその男とうまくいっていたら、現在この結婚はなかったかもしれないから、結果としてはうまくいっていなくてよかった。