幼馴染みと、恋とか愛とか
「自分でそう呼べと言ったんでしょ!」と啖呵を切って立ち上がる。これ以上紫苑と問答を繰り返すのが嫌になった。



「トイレに行ってきます」


歯ブラシセットを掴んでドアの方へ逃げた。
さすがの紫苑も追いかけては来ず、苦々しい顔つきで睨んでる。


一瞬だけその顔を見直した。捨て台詞の一つでも残して行こうかと思ったけど、大人気ない気がしたからやめた。



パタン…とドアを閉めて歩き出す。

頭の中では紫苑の言った言葉が繰り返され、(やっぱりどうかしてるんじゃない!?)と呟きたくなるのをぐっと堪えて我慢した。


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