キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス

裸のお姫様

「あっ・・・あはっ」

イーディスは何かに気付き

くすくすと笑いながら肩をすくめます

「ははーん・・・はははーん・・・」

「あれね・・・ぷふっ」

「あんなのが怖いの?黒いのも」

黒蛙のほっぺをつんつんし

笑いを必死で堪えるイーディスに

黒蛙はぴくりとも動かず声を出します

「蛇は・・・ダメだ」

「あはははっ!ばーかばーか!」

「さっきまであーんなに威張ってたのに」

「蛇は・・・ダメだ・・・だってさ!」

「・・・ぷぷっ!はぁー・・・ひひっ!」

一通り笑い転げたイーディスは

大きくひとつ深呼吸すると

おもむろに着ていた服を一枚脱ぎました

「姫っ!こんな所で何を!」

「蛇ってさ布被ると大人しくなるんだよ」

「不思議だよねー分からなくもないけど」
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