キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
果てしない群青と淀み無い黒と従順な白

眠り姫

「大丈夫か?」

「うん・・・なんとか」

青蛙と黒蛙は

イーディスに抱きしめられている

白蛙を助け出し

イーディスを茸の馬車に乗せると

蛙の着ぐるみを着た馬を走らせます

「本当にこの女でいいのか?」

黒蛙は青蛙と白蛙に問いかけました

「だって彼女が石を拾ったんだもの」

「・・・魔女の言葉には逆らえないわ」

「僕らの使命は」

「姫を城まで無事に届ける事だ」

「それだけを考えよう」

黒蛙は少し気にくわない様子で

イーディスをつんつんしました

「ヒトのメスならどれでもいいんだろ?」

「こんな行動も言動もおかしいメスより」

「もっと純朴で従順なメスの方が・・・」
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