キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
「姫様!アリウムの王子だけはだめって」

「あれほど言ったじゃないですか!」

マリはぼんやりとふわふわしている

イーディスの視界に飛び込んで言いました

「・・・アリウムの王子?」

「我が姫をさらいにきたのか!」

吊るされていた青蛙と黒蛙は

びくっと動き出しました

「うわっ、生きてた」

「きっと冬眠状態だったんですよ」

「ほら日が高くなってきたから」

「いや・・・あれはどうみても」

「毒性の木の実を食べたせい・・・」

「口から泡吹いてたし」

「えっ、ていうかアリウムの王子?」

「イーディスさんが好きなのって」

「ははーん・・・色々ややこしいね」

ウルリケはわるぅーい顔をしながら

楽しそうに笑いました
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