キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
「待って待って待って!待って!!」

「え?何何?」

「これ・・・もしや現実?」

「はい」

「マジで?」

「はい」

「ガチ?」

「ガチです」

「ほんとは嘘だよね?」

「いいえ、本当に本当です」

「何度もお話したじゃないですか!」

「わぁー・・・んー・・・っん」

イーディスはおでこを人差し指で

とんとんと叩きながら考えました

私は蛙姫になり

アリウムの領地では全裸で歩き

闇市の森ではご神木の実を盗み横流しし

また全裸になって熊の毛皮を着て

ウルリケ姉さんの必ず心臓を射抜く矢を

何十本もはね退け

そして今

ベストオブキングヤンキー高校付近で

全裸に熊の毛皮をまとい

しゃべるデカイ蛙と一緒・・・
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