溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
「悪いけど、この子を送って行くから、今日は付き合えない」

遥が横にいる女性に素っ気なく告げる。すると、その綺麗な女の人にキッと睨みつけられた。

うわぁ、怖!

なぜ私が恨まれるの!

それにもう二十八なのに相変わらず子供扱いされてる。

「私を女を追い払う口実にしないでよ」

「利用出来るものは何でも利用するのが俺のモットーだ。さあ、帰るぞ。送ってく」

腕に手をかけられ立たされそうになったが、バシッと遥の手を振り払った。

「結構よ。ひとりで帰れます」

「どうだか?そう言い張るならひとりで立って歩いてみろよ」

冷ややかなその眼差し。

いつも私を挑発する時の目だ。

「歩けるわよ」

フンと鼻を鳴らし、椅子から降りて歩こうとするも、足元がふらつく。

「あっ」

無様に転びそうなところを、すかさず遥の腕に支えられた。
< 11 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop