溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
処女なんて後生大事に取っておくものではない。

今夜絶対に捨ててやる。

そもそも大事に取っておいたから後輩に彼を取られたんだ。

「私はねえ、今夜彼氏に浮気されてショックを受けてんの。だから、他の男と寝て憂さ晴らしをするのよ。一夜のアバンチュール。今までずーっと真面目に生きてきたんだもん。たまには羽目を外して楽しんでもいいじゃない」

聞かれてもいないのに自然と言葉が口から溢れ出す。

余計なことまで喋ってしまったが、遥は何も突っ込まず、「はい、はい」と適当に返事をして、私を米俵のように担いだ。

「こら、何するのよ!」

彼の背中をバカスカ叩いて文句を言う。

「じゃじゃ馬を運んでるんだ」

そう説明して遥はタクシーを捕まえると、私を乗せて自分も乗り込んだ。

「家はどこだ?」

彼の質問に答えず、ツンとソッポを向いて惚ける。

「さあ、どこでしょう?」
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