わたしと専務のナイショの話
「だったら、万美子さんの景品食べたら、もっと上手くなれるとか?」
とうっかり言って、

「商品券食えんだろうが、ヤギか」
とすげなく言われてしまう。

 いや、ちょっと言ってみただけじゃないですか。

 ねえ……と思ったとき、祐人が訊いてきた。

「で?」
「は?」

「その後、専務とはどうなってるんだ?」

「どうもこうもありませんよ。
 特に進展はありません」

「何故だ」

 いや、何故だって……。

「好きなんだろうが、何故、迷う」
と祐人は言うが。

「いやー、おうちが違い過ぎますしねー。
 それに、元が先生と生徒だったので。

 その力関係が一生変わりそうになくて、やだなあ、というか」
と言って、

「いや……お前、元生徒のわりには逆らってるぞ」
とあっさり言われてしまったが。





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