わたしと専務のナイショの話



 そのあと、更に友人たちだけで、二次会に行った。

 久しぶりに会う友だちも多く、のぞみは、ずっと友人たちと話し込んでいたのだが、樫山が京平に言うのが聞こえてきた。

「もう帰ったらどうだ?
 お前ら、本当に今日が新婚初夜なんだろうが」

「いや……いい」
と言う京平は、なにか考えてる風に見えた。

 樫山は、
「おいおい、なんでだ?
 緊張してるとか?」

 此処まで長かったからな、と笑っているが。

 いや、再会してから、まだ、そんなに経ってませんからね~、とのぞみは思っていた。

 まあ、いまどき、そんなものではないのかもしれないが――。

 式が急だったので、まとまった休みは取れず、新婚旅行は、また、という話になっていた。

 今日は家に帰って寝るだけだ。

 ……寝るだけか。

 専務と同じ家で寝るとか、それだけで緊張しそうなんだが、とのぞみは思う。
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