その瞳は、嘘をつけない。
11月☓日。

パトロールを終えて署に戻ったのは1時を少し過ぎてから。
先輩方のと、もちろん自分のお茶を淹れるために給湯室へ向かった私の視界に入ったのは、

なんと青木さんと一之瀬さん!!

署内の女子の人気を二分すると言っても過言ではない、イケメン刑事ズ。

ノリが良くて話しやすい青木さんと、寡黙で大人オーラ全開の一之瀬さん。
正反対なように見えるけど、仲が良いみたいで
一緒にいるところをよく見かける気がする。

給湯室の入り口から見えた二人が
あまりにも眩しくって、
直視できなくて、

つい廊下に戻ってしまい
そこから中を、そぉーっと覗いている私がいます。

完っ全に不審者だ。

でも、給湯室の中から聞こえてきた

「指輪」

という言葉に
つい耳を澄ませてしまいました・・・・・。
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