その瞳は、嘘をつけない。
時が経つのはあっという間で、あれからもう1年。
私もついに未成年を卒業して、お酒を飲めるようになってから半年以上経ったけれど、変わり映えしないまま、
ついでに彼氏もできないまま。
色気が足りないのかしら。

なんて考えながら鬱々と出勤した、火曜日の朝。

「おはようございます。」

「あ、丹野おはよう。
今ちょうど、一之瀬さんへの出産祝いのカンパ集めてるの。
丹野も出してねー。」

「へっ!?」
デスクの向こうからの先輩の予期せぬ言葉に、思わず声が裏返ってしまった。

「お子さんが生まれたんですか!!
一之瀬さんに!?」

「そうなのよ。
相変わらずみたいで、あっちの署の人たちも寝耳に水だったらしいわよ~。」

あ、なんかその光景は想像できるかも。

結婚したことも、後から噂で聞いた。
式は一之瀬さんの地元で、親族中心で挙げたらしい。

一之瀬さんがパパで、実加さんがママ。

意外に子煩悩そうな一之瀬さんと、
家庭的な実加さん。
きっときっと、幸せで穏やかな家庭を築いているんだろうな。

きゃあ~思い描くだけでこっちがきゅんきゅんしてくるー!!

この幸せなニュースのおかげで、私の憂鬱はすっかり吹き飛び
張り切って駐禁の取り締まりに向かいましたとさ。


-END-
< 218 / 218 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:28

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

総文字数/64,808

恋愛(純愛)135ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「結婚を前提として、俺と付き合って欲しい。」 11年前、連絡が取れなくなった大富豪の御曹司が、突然目の前に現れた。 優しく穏やかだったはずの初恋相手は、強引で冷酷な敏腕社長になっていた。 初恋は、きれいなままで心に残しておきたいのに。 「人の心は、お金で買えるものではありません。」 豊沢 彬 (とよさわ あきら) ×          佐々木 紗良 (ささき さら)   強引な求愛しかできない彬と、自分の気持ちに素直になれない紗良。 初恋は、実るのだろうか・・・・。 2018.6.7~7.3 ☆レビューありがとうございます☆ tomomocake様

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop