御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~
抗議? と、大和田さんは小首を傾げて聞き返してくる。

私からしたら、何故そんなきょとんとした顔をしてくるのかが謎だけれど、「そうです。抗議です」と答えて頷いてから、話を続ける。


「私達、双方の両親によって勝手に結婚が決められているようですが、そんなのおかしいと思いませんか?
第一、実家から離れたこんな一軒家で、ど、どど……同棲させられるなんてどうかしているとしか思いません」

口にすればするほど、これはやっぱりとんでもない事態だなと思い知らされる。
尋常ではない。少なくとも普通ではない。


「だから、まずはうちの父に一緒に抗議してください。あの人、私が何を言っても〝お前の為だ〟と言って聞かないんです。でも二人で抗議すればきっとーー」

「僕は抗議する気なんて全くありませんよ」


……ん?
< 8 / 77 >

この作品をシェア

pagetop