【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
肌に優しい、いい温度のシャワーで泡を落とした。
やっと髪の毛を洗い終わって、謎の緊張感から解放された。
すぐにお風呂場から退散。
これ以上は無理、蘭君がお風呂上がる前に、私が先に逆上せちゃうよ...。
教えてもらったクローゼットから衣服を持ってきて、空いてるスペースに着替えを畳んで置いた。
「湯加減はいかがですか?」
新婚さんだと錯覚してしまいそう。
浴室ドア越しで少しの照れを混ぜながら、そう蘭君に聞くと。
「ああ」
返ってきた言葉はたったそれだけ。
"ああ"って。どういう意味なんだろう...?
イイってことなのかな?
「ねえ蘭君!湯加減、イイってこと?」
「そんなに気になるなら入るか?」
「えっ!?」
「一緒に」
「ーーーッ!!!?ぶ...っ!!ブァカ!!!!」