【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。





めんどくさい女だと思われてもいい。



これっきりの関係にしたくないから。




「...蘭(らん)」


「...らん?」


「名前」


「...苗字は?」


「チッ...そこまで聞いてどうすんだよ。
百目鬼(どうめき)だ、百目鬼」


「百目鬼...蘭さん?
いいお名前ですね、ついでに年齢も教えてください」


「...17」


「17歳!?うそっ!!私と同じ歳!!?」





絶対に向いちゃいけないのに、驚きすぎて体を蘭さんの方に向けてしまった。


最初にした約束を破られた蘭さんは、怒って私の頬を強く押しながら、反対の方にまた向かせた。




見えない。

20歳ぐらいだと思ってた...。


だって私とは違って、落ち着いてるんだもん。




「こっち向くなアホ、お前の顔見ながら寝るとか最悪だ」


「そこまで言わなくても...」


「つかお前ほんとに17か?...どう見ても中学生にしか見えねーな」


「...よく言われます...」


「...でっ?」


「はい?」


「俺も答えたんだ、次はお前が名乗れ」




< 31 / 451 >

この作品をシェア

pagetop