【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
「...木実彩羽(このみ・いろは)17歳、高校二年生。
好きな食べ物はハンバーグで、嫌いな食べ物は...」
「そこまで聞いてねえよ。」
私のこと知ってもらいたくて、いらない情報まで教えちゃった。
少しでも私に興味持ってくれるといいんだけど...。
「つか、同い年なら敬語いらねーよ」
「えっ!!?」
「...?なにをそんなに驚く必要があるんだ」
「だっ...だって...」
さっきまで大人の人だと思ってたんだもん。
それにあんまり男子と会話したことないから、自然に敬語になっちゃうっていうか...
いやいや、でもでもせっかく蘭さんがそう言ってくれてるんだし、お言葉に甘えましょうか。
「えっと...蘭君?」
「..."君"に違和感しかないが、まあいい」
「男子とこんなに長く喋ったの初めて...」
「だろうな。見るからに男慣れしてなさそうだ。
つか、いい加減寝ろよ。」
「寝れそうにないや、どうしよう」
「お前の睡眠の責任まで取れるわけねーだろ」
「じゃあもうちょっとだけお喋りしよ?」
「いい加減にしろ、俺は疲れてるんだ」