【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
私も急いで教室に戻ると
席についた瞬間に鳴るチャイムに驚いて、イスから転げ落ちそうになった。
そんな私を見て、隣の席の蘭君が鼻で笑う。
「相変わらずアホだな、お前」
「ひどい蘭君!そこは手を差し伸べて「大丈夫?」の一言くらいあってもよくない!?」
「残念ながら、そういう少女漫画じみた事は他の男にやってもらえ」
ニヤッと笑う蘭君は、私がどれだけ蘭君に夢中か知ってて意地悪なことを言う。
他の男なんか...見る暇もない...けど。
「ふーんだ!
そんな意地悪なことばっかり言ってると、"本当"にそうなっちゃうかもよ?」
「...あ?」
「今さっきね、1年生の男子生徒と友達になったの。
この子がほんっっっといい子でね、蘭君とは大違い」
「はあ?」
「目移りしちゃうかも〜、なんて...ふがっ!」
突然、怒りで顔に血管が浮き出てる蘭君に鼻をつままれて。
まさかそんなに怒るとは思ってたなかったから、すぐに後悔した。