【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。





ニコニコ笑う男子生徒に、思わず胸がキュンと鳴る。


この子...女の子より可愛い...。


目も大きいし、雰囲気もふわふわしてるし。



「えっと...先輩は、3年生ですよね?
僕千種鈴(ちぐさ・すず)って言います。
よければ僕と友達になってくれませんか?」



なんで私なんかと友達になりたいのか、不思議でしょうがないけど。


こんな可愛い子と友達になれるなら、と。勢いよく頷いてしまった。




「私は木実彩羽。
千種君は1年生だよね?ネクタイの色、茶色だし」


「はい!1年生です。
あっ、鈴でいいですよ。」


「えっとじゃあ鈴くん!」


「へへ...っ、まさかこんなに可愛い先輩と友達になれるなんて...。
僕、嬉しいな〜」




それはこっちのセリフだよ!!鈴くん。




「...っと、そろそろ授業が始まるね。
学校で見かけたら気軽に声かけてね」




私がそう言うと、「はい!」と元気よく返事をして自分の教室に戻っていく鈴君は本物の天使だった。




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