Flower love
「お疲れ様でしたー」
と、テレビ局のスタッフが一声かけ、番組の収録は終わった。
「お疲れ」
ラウルは、たまたま一緒の仕事をしていたフィルシアに声をかける。
が、フィルシアはこくんと頷いただけだった。
「……お前さ、いつまでそういう態度取るんだよ」
「別に」
そう言い放って、フィルシアはラウルから離れて行った。
リンと別れてから色々と大変だったのだ。
あの後ラウルに迫った女の子は、ラウルに未来人の恋人がいるということを新聞社に教えてしまい、次の日にはその記事が一面を飾った。
ラウルは直ぐに引越し、今は新聞記者だの報道陣だのに追われる日々を送っている。
一方のフィルシアは、現実を受け入れられずにいた。
まさか、ただの幼馴染だと思っていた人が自分の夫であり、子供までいる。
しかも自分はその子供を夫の彼女にしようとしていた。
そんな現実、直ぐに受け入れられる訳が無い。
だから、自然とあんな冷たい態度を取ってしまうのだった。
フィルシアはため息をついた。
今日の仕事はもう終わりだ。
家に帰ってもう寝よう。