「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜
「……会いたかった、ずっと……もう、ずっと……あなたに」
青い瞳から堰を切ったように溢れる涙に、
「……リュート、私も会いたかったわ……」
その背中に腕をまわして、抱きついた……。
「……リュート、ずっとここにいさせて……あなたのそばに、ずっと。ただの、ジュリアとして……」
「……はい」
と、リュートが返す。
「……ここで、私のそばでずっと……」
静かに彼の唇が近づいて、柔らかく触れた。