「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜

「え…あなたが? でも、いいの…?」

「…ええ」

と、リュートは柔らかく微笑んで、

「薔薇は、紅白で咲いていればより見事で綺麗でしょうし、何より……」

そこまで言って、ふと言葉を切って私を見つめた。

「……何より、純白の薔薇は、ジュリア様のイメージにお似合いです」

不意にかけられた台詞に、胸がドキリと高まるのを感じた。

「……白い薔薇が、私に……?」

「…はい」と、リュートは頷いて、

「……けがれなく白い薔薇の花は、貴女のようです」

言って、僅かに染まった耳元に指で髪をかけた……。


< 203 / 207 >

この作品をシェア

pagetop