「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜
「それでは、私が薔薇を育てるコツを伝授しますので」
「ええ、お願いします」
……リュートとサムは、それから2人揃って白い薔薇を植えて育てるようになった。
「……ジュリア様、あの薔薇はエーデル・ワイスという品種でございます」
庭園のアーチに巻き付くように咲いた白い蔓薔薇を、テラスからリュートと見ていた。
「あなたが丹精に育てた薔薇……よく咲いたわね」
「ええ、彼のおかげです」と、庭にいるサムを差して、
「ここまで咲かせるのには、私一人では到底無理でしたから」
飲み干したカップに、新たに紅茶を注いだ。