「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜

「スカーレッドという紅い薔薇を。黄色の混じる赤い色で、お庭でもよく映えると思われます」

サムの言葉に、

「また、赤い薔薇なの?」

と、口を尖らせる。

「…お嬢様は、薔薇がお嫌いですか?」

サムが困ったようにも訊いてくる。

「…違うわ」と、首を振って、

「だって、ここには紅い薔薇ばっかりだから、たまには白い薔薇も見たいなと思って」

そう話すと、

「では、私がサムさんと一緒に、白い薔薇を育てましょうか?」

と、リュートが言い出した。


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