「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜

寝台を起き出すとーー

「お嬢様、お着替えを」

2人の女性メイドが服を持って現れ、リュートは再び一礼をして去って行った。

「……リュート」

黒の燕尾服を優雅に着こなした彼の後ろ姿を、目で追うともなしに追いかける。

寝室の扉が閉められると、夜着が脱がされて、腰にコルセットが巻かれた。

「……痛いってば」

ぎゅうぎゅうとコルセットを絞め上げるメイド達に言うのに、

「お嬢様、締め付けてこそのコルセットですので」

と、さらにきつく締められる。


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