美しく優しいお姫様は探偵で
「お前、自首しに来たのか?」
違う。
違う違う違う。
頭の中では否定できてるのに、それが口から出てくれない。
「無実を証明しに来たんですよ、小宮さん」
すると、美城さんが先輩にそう言っていた。
「美城優姫……なるほど、味方を作ったか」
「東雲さんが作ったわけじゃないですよ? 私たちが勝手に東雲さんの味方になったんです」
宇佐美さんが先輩と美城さんの間に割り込んだ。
「小宮さん、知ってます? 東雲さん、大学内でも犯人扱いされてるんです。警察の皆さんがさっさと真相にたどり着かないから」