Perverse second
身動き一つせず収まった三崎の身体。



すっぽりと俺の腕の中におさまっているのが不思議でしょうがない。



ここまでこじれにこじれまくった俺の感情は、今本当に素直に三崎に向かっている。



久し振りに抱きしめた三崎の温もりは俺の心を震わせた。



会えないかもしれないと思っていた。



もう津田さんのところに行ってしまったかと思っていた。



リセットされた俺にはチャンスなんて欠片も残っていないと思っていた。



それなのに三崎は今間違いなくここに、俺の腕の中にいる。



それだけで何も考えられなくなった俺のジャケットを、三崎はきゅっと握った。



三崎は俺を受け入れてくれるのだろうか。



不安になりながらも、俺は彼女を抱く腕に力を込めた。



二人の鼓動や呼吸が合わさると、今までのことや、今目の前にある問題が嘘のように俺の中から消え去っていく。



自分の気持ちに忠実になることが一番大事で、三崎もそれを望んでくれている気がした。



抱きしめていた三崎をゆっくりと離をすと、ふっくらと柔らかい頬を撫でる。



そっと顔を上げた三崎の瞳はもう潤んでいて。



あのホテルの夜の三崎の瞳を思い出させた。



俺は三崎に吸い寄せられるように唇を合わせた……。
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