Perverse second
すると竹下は俺から顔を背けると、わざとらしく溜め息をついた。



「三崎さんもそうですけど、柴垣さんも、上から目線の諭しはいりません。あんなの見せられた後じゃ説得力もありませんし」



上から諭したつもりはさらさらなかったが、確かに先輩の威厳も何もあったもんじゃないよな。



当然の意見に口を噤む以外にない。



「それに私、仕事できないんじゃなくて仕事しなかっただけですから」



「……はぁ……」



それを堂々と言ってのけるところが、竹下らしいといえばそれまでなのだが。



最初からしてれば、こんな問題なんて起きなかったんじゃねぇのか?と疑問が生まれてしまう。



「心配しなくても、もう三崎さんにも柴垣さんにも興味はありません」



「え……」



三崎は戸惑った表情をしていたが、俺には何となくわかっていた。



竹下から、三崎を仕事で見返すと告げられた時、竹下の優先時順位が変わったのだと思ったからだ。



「私、気付いたんです。可愛い女は吐いて捨てるほどいるけど、恰好いい女はそうそういないんですよね。芯のある女じゃないとイイ男は釣れないんで」



「三崎みたいな?」



わざとらしくそう言うと、竹下はチラリと三崎に視線を送り、これ見よがしに眉を顰めると。



「柴垣さん、早速色ボケですか?三崎さんがそうだとは微塵も思ってません。以前も言いましたけど、女としては負けてませんから」


と言って鼻で笑った。
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